火曜日

坂内智之さん講演会&2013夏の「ふくしまっ子リフレッシュin 世田谷」報告会


「福島発、学校現場からの報告」 ~放射線授業を通して~

世田谷区教育委員会後援 生活クラブ館地下会議室にて)

  今回は2013年夏休み中に行ったリフレッシュ保養について、フレッシュな学生ボランティアに報告してもらい、その後、郡山市の小学校の先生、坂内智之さんにお話ししていただきました。参加者は51名。区長、区の先生方も来てくださいました。

(以下、坂内先生のお話の概要)
「震災では、学校の室内はめちゃめちゃになり、寒い校庭に避難した子どもたちは不安そうに寄り添っていた。その後の原発事故が起こったが郡山市は当初、放射線量が低く発表されていたので、屋外にいた子どもが多く、それについて後悔している親もいるようだ。  
子どもたちはニュースなどで放射能について見たり聞いたりするが、放射線がどんなものか、その危険性など理解できない。そのため、放射線に関する教育が必要だと感じ、2011年に一気に子ども向けの本『放射線になんかまけないぞ!』を書き上げた。また総合的な学習の時間を使って放射線教育の授業を始めた。安全だと鵜のみにせず、かといってむやみに恐れない、危険を自ら避ける、学んだことを発信できる、差別に負けない、などの力をつけていきたい。それは福島だけでなく、全国の子どもたちに必要ではないだろうか。
2年後の今、環境変化による肥満、運動能力の発達の遅れ、心の問題など課題は多い。自然の中で安心して遊べる場所がなく、屋外での運動が足りない。その意味では高速道路の無料化廃止は大変な痛手だった。子どもたちが保養に行ってのびのび遊ぶことは本当に必要なことだと思う。」

この後、熱心な質疑応答があり、充実した3時間を終えました。お忙しい中世田谷区に来てお話しくださった坂内先生に心から感謝いたします。